インテリアデザイナー竹内三ツ木の  知ったかぶり
  
   

Vol.104

木について(4)  
 人間は木の幹の部分を建築材料や、家具材として利用してきました。只、これは西洋の建築に比べると日本の建築の方が圧倒的に多く、少し前の日本が高度成長を続けていた頃、南洋の島々が日本の建築の為に丸裸にされてしまう、と問題になった事もありました。日本と西洋では建築に対する考え方が全く違います。西洋では屋内は自然環境から隔離する事が第一の使命と考えられています。このため建築には、石や煉瓦が多く使われます。これに対して日本は古代から四季折々の気候などの自然環境は、屋内にも取入れようと言うところがあります。したがって建築用材としては、木や紙や土が多く使われます。



 よく樹齢千年の木は建築用材として使えば、さらに千年生き続けると言われます。地に根をはって生きている木を切り倒しておきながら、「木はまだ生きている」とは人間の随分身勝手な言い方ですが、ここで言う生きていると言うのは、たとえば何年か経過してから柱や梁に使っていた木材を何ミリか鉋で削り取った場合に木目は鮮明に現れ、又その木の香りがする事もあります。この建築材料となった木達は、第二の人生の中でも四季を感じ、温度や湿度に敏感に反応し収縮と膨張による「反り」や「戻り」を続けるのです。まさに生き続けているのです。
 




 以前私は法隆寺の柱の一部を取り替える工事に携わった方の講演で千三百年前に使われた法隆寺の柱の一部を見せて頂いた事があります。非常に密度の濃い木目が美しく、木曽産と言われる桧の香りまで感じました。この木も千三百年を生きてきたのです。


私も、木に負けない逞しい第二の人生をそろそろ考えたほうがいいのでしょうか。
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